トールペイントを知ろう:道具《基本》

トールペイント

前回のトールペイントを知ろう「意味と歴史編」を読んでくださって、トールペイントに興味を持っていただけたでしょうか?
やってみようかな?と思われた方いらっしゃれば嬉しいです。
今回はトールペイントを始めるときに必要なものを紹介したいと思います。

基本の道具を揃えよう

トールペイントは、アクリル絵の具を使う場合とオイル絵の具を使う場合がありますが、ここではアクリル絵の具を使うことを前提に書いていくことにします。

  • 水入れ/ブラシタブ
  • 筆  平筆/丸筆/ライナー筆/平刷毛など
  • 絵の具
  • トレーシングペーパー
  • ペーパーパレット
  • 転写紙
  • サンディングペーパー/サンディングフォーム
  • タッククロス
  • スタイラス(転写するための筆記具)
  • 筆ふきタオル(キッチンペーパーや古タオル)
  • ペイントナイフ
  • 綿棒
  • 下地剤
  • ニス
基本的な道具の一例

以上の基本道具だけで、最低限の筆を揃えるだけの初心者であればおおよそ3000円〜5000円ほどで揃えることができると思います。絵の具と素材がそれにプラスされます、

いつ使う?どう使う?

基本の道具それぞれの使い方について、もう少し詳しく説明しましょう。

下地処理の時

トールペイントで一番多く使われているのは木の素材です。木製の素材は、表面をきれいに整える必要があります。

へこみや傷が目立つ場合はパテなどで補修する必要があります。

表面をきれいに整える時に使うのがサンディングペーパーやサンディングフォームというスポンジタイプのものです。

使う道具
  • 補修材
  • サンディングペーパー
  • サンディングフォーム
  • タッククロス

サンディングペーパーは荒い木の時は番数の小さいもの、普通は400番くらいのペーパーでサンディングします。 サンディングフォームは片面細目、片面中目になっています。

この時出る細かな粉をきれいに拭き取るのが、タッククロスです。箱の隅などに溜まって取れにくい粉もきれいに取ってくれて長く使える優れものです。タッククロスは洗わずに、乾燥しないように袋にしまっておきます。

サンディングとトレース、転写紙についてはこちらに詳しくまとめています。

下地作りの時

木製の素材に描く時、絵具を前面に塗る時は、シーラーを1回塗ります。この時は平刷毛など大きめの筆を使います。

乾いたら、軽くサンディングして(この時は白い普通の紙で良い)背景になる絵の具を塗ります。絵の具は乾かしながら重ね塗りをします。最初は薄めずそのままの絵の具で、重ねる時は少しづつ水を加えた絵の具で塗るとよいです。

ただし、古くなった絵の具など最初から硬く感じる絵具は水を入れて使うようにしてください。入れ過ぎには注意して。

使うもの
  • シーラー(下地剤)
  • 大きめの平バケ
  • ペーパーパレット
  • ブラシタブ
  • 絵の具
  • ステイン剤(使う時のみ)

ステインなどで下地を作る時はシーラーは塗らず、素材をサンディングした後ステイン剤を塗ります。その後シーラーを塗ると絵具の浸透を防ぐことができます。

図案の転写の時

私はこちらの転写紙を使っています

素材がきれいに仕上がったら、次は気に入ったデザインの図案をトレーシングペーパーに転写します。

次にトーレーシングペーパーに転写した図案を素材に転写します。

使うもの
  • トレーシングペーパー
  • スタイラス
  • マスキングテープ
  • 転写紙

素材に転写する時はトレーシングペーパーの下に転写紙を敷いて、図案をスタイラスでトレースします。転写紙にはいくつか種類がありますが、詳しくは別の機会に紹介します。

マスキングテープは、転写する際に図案がずれないようにするために使います。

絵を描く時

図案の転写が終わったら、いよいよ絵を描く工程に入ります。

筆を洗う水入れは必須ですが、トールペイント特有のものとしてブラシタブというものがあります。 これは筆の付け根に絵の具が溜まりやすいので、それを取り除けるように凸凹がついたものです。

絵の具を出したり、筆を整えたりするのに必要なのがペーパーパレットです。 使い捨てになっていて、白とグレイのものがあります。白い絵の具を使う時は、色がよく見えるグレイパレットがおすすめです。

使うもの
  • ブラシタブ
  • ペーパーパレットもしくはグレーパレット
  • キッチンペーパーもしくは古タオル
  • ペイントナイフ
  • 綿棒

筆は、ナイロン毛を主に使いますが、次の機会に詳しく説明したいと思います。

洗った筆の水気を拭き取るのに使うのが、キッチンペーパーや古タオルです。

絵を描いている時に、絵の具で汚した部分を拭き取るのに役立つのが綿棒です。きれいな水をつけてから汚れを拭き取ります。きれいな水を付けた筆でふき取ることもできます。

ペイントナイフは絵の具を混ぜる時に使います。筆で混ぜると筆がすぐにだめになるので、ナイフを使うことをおすすめします。

絵の具についてはこちらをご覧ください。

仕上げの時

作品が仕上がったら、作品の表面を保護して、見栄えや出来をよくするために光沢を出したり様々な表情を出すためのメディウムなどを使ったりして仕上げます。

仕上げのニスはまたさまざまな種類がありますので、詳しくはこちらを参考にしてください。

使うもの
  • ニス
  • ニス塗りの刷毛や筆

あると便利なもの

基本的な道具以外に、描くことが増えてきたら、あったら便利なものを3つ紹介します。

  • トレーシングペンシル/ソーラインペンシル: 写しそびれたラインを書いたり、基準線を書いたりするのに便利です。
  • 練り消し: 水で消えない転写線を消したり、オイル用モップ筆の汚れを取るのに役立ちます。
  • ウエットパレット: アクリル絵の具を使う時に使います。蓋をしておけば数日間絵の具が乾かないので、続けて描くのに便利で絵の具が無駄になりません。

こんなので代用できる

道具は、全て専門用の物が必要というわけではありません。身近なものでも代用できるものもありますので、それを紹介していきます。

  • ブラシタブ →空き瓶(口が大きいもの)、カップ麺の容器
  • ペーパーパレット →牛乳パックをきれいに洗ったもの、お肉が入っているトレイなど
  • マスキングテープ →メンディングテープ
  • スタイラス →使い切ったボールペン
  • サンディングペーパー → 白い紙をクシャクシャにしたもの(新聞は汚れるのでNG)
  • ウエットパレット →浅いタッパーに濡らしたキッチンペーパーをひいてクッキングシートを上に敷く。
この記事のまとめ
  • 基本的な道具は、3000円〜5000円ほどで揃えられます。
  • 代用品をうまく使って、少しずつ必要なものを揃えていくこともできます。
  • 最低限必要なものを揃えてやってみましょう。

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